2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』(麻耶雄嵩/講談社文庫)

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)作者: 麻耶雄嵩出版社/メーカー: 講談社発売日: 1996/07/13メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 206回この商品を含むブログ (95件) を見る 知名度、もしくは傑作(あるいは問題作)と評される割に、ミステリ論に…

『棺担ぎのクロ。~懐中旅話~』(きゆづきさとこ/まんがタイムKRコミックス)

棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: きゆづきさとこ出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2006/03/27メディア: コミック購入: 9人 クリック: 140回この商品を含むブログ (177件) を見る ここのところミステリばかりだったので目先を変…

『魔術師を探せ!』(ランドル・ギャレット/ハヤカワ文庫)

魔術師を探せ! (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-2)作者: ランドル・ギャレット,風見潤出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1978/01メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (22件) を見る 「いま行方がわからないのは魔術師だ」「魔術師はこの事件ではど…

別館号外さんちゃ0148号

いつの間にか、本館が更新されてました(汗)>たけい乙 ●フジモリの書評 有川浩『図書館危機』 最近はこっちの別館の更新ばかりで本館の方がおろそかになってしまってます。ブログというのは毎日の更新には便利ですが、一日一日のネタが等価になってしまう…

『痙攣的』(鳥飼否宇/光文社文庫)

痙攣的 モンド氏の逆説 (光文社文庫)作者: 鳥飼否宇出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/05/10メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (16件) を見る 一応、連作短編集と呼ぶべきなのでしょうね? いや、最初のうちは真っ当な本格ものだと思って…

ダービー結果

ダービーだ… 二度と間違えるな! わたしの名はダービーというんだ!オービーでもバービーでもない!*1 それはおいといて結果です。 1 ○ウオッカ 2:24.5 2 アサクサキングス 3 3 アドマイヤオーラ 1.3/4 4 ×サンツェッペリン クビ 5 ドリームジャーニー 3/4 …

ダービー予想

お祭りに乗り遅れてしまいましたよ。当日予想ですみません。 5/27(日) 東京優駿(G1) 東京競馬場 芝 2400m ◎フサイチホウオー ○ウォッカ ▲ヴィクトリー △タスカータソルテ ×サンツェッペリン 注フライングアップル 世代(ほぼ)最強牝馬も参戦し盛り上…

京極版こち亀が意外と面白かった件

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所作者: 秋本治,日本推理作家協会出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/05/24メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (88件) を見るとりあえず京極夏彦の短編を読んでみました。 タイトルは「ぬらり…

別館号外さんちゃ0147号

●http://www.rironsha.co.jp/Mystery_YA/index.html更新ー。 山田正紀『オフェーリア』の連載が始まりました。それにしても、著作リストのあまりの膨大さに圧倒されます(笑)。 ●ファミ通文庫◆FB Online◆更新ー。 『”文学少女”のきょうのおやつ』が面白かっ…

『最後から二番目の真実』(P・K・ディック/創元SF文庫)

以前はサンリオ文庫から刊行されていましたが、同文庫の廃刊によって長らく入手困難だったものが、このたび創元SF文庫から新訳で復刊されました。大変喜ばしいです。 ディックの作品というのは基本的にはお約束のテーマがありまして、”現実”というものへの…

ニュースサイトって大変ですよね

勝手に将棋トピックスさんが休止宣言をなされました。単に将棋に関する情報を集めるだけでなくてバランス感覚に優れた言及もなさってくれてた点が通常のニュースサイトとは違ってて大変有意義なものでした。当サイトのネタを紹介していただいたこともありま…

『樹海人魚』(中村九郎/ガガガ文庫)

樹海人魚 (ガガガ文庫)作者: 中村九郎,羽戸らみ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/05/24メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 60回この商品を含むブログ (68件) を見る 中村九郎の新刊でございますよ。中村九郎の作品は独特のルールで描かれているので読解…

『アルキメデスは手を汚さない』(小峰元/講談社文庫)

2006年に復刊という形で発行された本書ですが、そもそもは1973年に第19回江戸川乱歩賞受賞によって刊行されて、その1年後には文庫化されました。刊行から1年で文庫化というのは異例のスピードでしょうし、そのことからも本書が当時大変な人気を博したことが…

別館号外さんちゃ0146号

●アフタヌーン連載中の『しおんの王』TVアニメ化決定!(黒い天使のブログ) これは驚きです。せっかくのビッグニュースですから、例え原作者が誰であろうと日本将棋連盟は積極的に協力して広報するべきだと思います(笑)。 ●高校生が手作り原子炉を作成…

受動態についての戯言

●なぜ主語が隠されたのか(28日の日記) | より良い明日をめざして - 楽天ブログ これらの文例で、私が傍点(ここでは下線を使用)を打ったところを、誰が・何が・追いやり・追いつめ・追い込んだか考えてください。また、れる・られるという助動詞を取り…

『メシアの処方箋』(機本伸司/ハルキ文庫)

『神様のパズル(書評)』に続く長編2作目です(内容は関係ないです)。 『神様のパズル』はとても面白楽しく読めたのですが、こっちはイマイチでしたね。まず、ストーリーの大まかな流れが前作とほとんど同じで意外性がないというのが痛恨です。さらに、キ…

『タイタニック号の殺人』(M・A・コリンズ/扶桑社ミステリー)

タイタニック号の殺人 (扶桑社ミステリー)作者: マックス・アランコリンズ,Max Allan Collins,羽地和世出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2007/05メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る 本格ミステリの古典的名作として知られる《思…

別館号外さんちゃ0145号

●『赤朽葉家の伝説』とダイイングメッセージの信用性 - アニメキャラが行列を作る法律相談所withアホヲタ元法学部生の日常 ダイイングメッセージについて、a.被害者の意思が明確に伝わるもの、b.そのままでは意図が不明確なために謎解きが必要なもの、c.加害…

ネットの辺境でネタばれOKをつぶやく

書評とかでのネタばれの是非をめぐる議論で、「ネタばれされちゃうと読む気がしなくなる」というような意見をときどき目にします(ミステリだと特に)。前提として「ネタとは何か?」あるいは「ネタばれとは何か?」という点について議論が必要でしょうが、…

『名探偵 木更津悠也』(麻耶雄嵩/光文社文庫)

名探偵 木更津悠也 (光文社文庫)作者: 麻耶雄嵩出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/05/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (40件) を見る まずはネタ記事を紹介。 ●2ちゃんねるレスブック:コナン「よし、ここはおっちゃんを眠…

オークス結果

1 ローブデコルテ 2:25.3 2 ベッラレイア ハナ 3 ▲ラブカーナ 3/4 4 ○ミンティエアー クビ 5 ピンクカメオ 1.1/2 いよいよ連敗ストップが近づいて参りましたよ! 来週に。(叙述トリック) これまでのコースレコードを大幅に上回る高速決着。前にいる馬はほ…

オークス予想

実家のPCが壊れているのでモバイルで予想。 5/20(日) 優駿牝馬(G1) 東京競馬場 芝 2400m ◎ザレマ ○ミンティエアー ▲ラブカーナ △アマノチェリーラン ×カタマチボタン 大本命ダイワスカーレットの回避で一転大混戦となったオークス。一番人気が…

『さよなら絶望先生』とカフカの『日記』についての推論

カフカ『審判』のプチ書評でも少し触れましたが、『さよなら絶望先生』にはカフカの『日記』の影響が多分にあるものと推察されます。 ウディ・アレンの『羽根むしられて』という本があるのですが、その中に『ぼくの日記帳』という短編が収められています。こ…

別館号外さんちゃ0144号

フジモリの記事、初心者のための使えるジョジョ語(中級編)を、ゴルゴ31さんと最速!アニメMAD BLOGさんと気紛れにあるがまま゚さんとあっちの生活さんとニート予備軍さんともけけ・がる〜だ.pngさんとまるちぶらんどさんとクローン人間現るッッッ!!の巻き…

『審判』(フランツ・カフカ/岩波文庫)

審判 (岩波文庫)作者: カフカ,Franz Kafka,辻セイ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1966/05/16メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 88回この商品を含むブログ (44件) を見る 今回は、何故どんな裁判なのか分からないまま被告人として巻き込まれていく不条理…

別館号外さんちゃ0143号

フジモリの記事、初心者のための使えるジョジョ語(中級編)を、ふぇいばりっとでいずさんとMOON CHRONICLEさんとhttp://www6.ocn.ne.jp/~katoyuu/さんと駿河電力さんに紹介していただきました。ありがとうございます。それにしても、ジョジョは人気ですね。…

解釈の向かう先についての無駄な一私論

たまには具体的な作品から離れて抽象的な作品論でも語ってみましょうか。ということで、以下、建設性のまったくない思考の残骸です。法解釈は過去の事実の発見から未来を創造するものだけど、物語解釈は現実に奉仕するものであって未来の創造には繋がらない…

初心者のための使えるジョジョ語(中級編)

本家のジョジョ部は無くなりましたが*1、去ってしまった者たちから受け継いだものはさらに『先』に進めなくてはならない!!*2 というわけで当サイト「別館 三軒茶屋」のジョジョ部は引き続き活動を続けます。 前回はジョジョ入門者向けに「使えるジョジョ語…

森博嗣『イナイ×イナイ』講談社

イナイ×イナイ (講談社ノベルス)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/05/10メディア: 新書 クリック: 36回この商品を含むブログ (181件) を見る 「私の兄を捜していただきたいのです」 美術品鑑定を生業とする椙田事務所を訪れた黒衣の美人・佐…

別館号外さんちゃ0142号

●桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』が第60回日本推理作家協会賞を受賞! をを。おめでとうございます。第7回本格ミステリ大賞は道尾秀介『シャドウ』が受賞してますし、東京創元社はウハウハですね(笑)。 【関連】アイヨシの書評 『赤朽葉家の伝説』 赤朽葉家の…