漫画雑誌で現在連載中の将棋漫画をマトリクスで紹介してみる。
今現在私が知る限りで、なんと7本の将棋漫画が漫画雑誌で連載中です。なぜ今「将棋」なのか? いち将棋ファンとして不思議で仕方がないのですが(苦笑)、そんな数ある将棋漫画を今回はマトリクスで整理して紹介してみたいと思います。
当記事の目的は、たくさんの将棋漫画をひとまとめに紹介することです。なので今回はざっくりとしたイメージで紹介しています。異論も多々あるかと思われますがあしからず。それでも少し補足をしておきますと、『王狩』がファンタジー度最高値なのが少々意外に思われるかもしれません。これは、ファンタジー度を評価するにあたって表現方法・ストーリー・設定を総合的に評価しておりまして、『王狩』については「絶対記憶」という特殊能力・バトルシーンを用いた将棋の表現方法などを加味してこのような評価となりましたのであしからず。また、『雪と花』と『BLOOD -真剣師 将人-』についてはまだ単行本化もされてなくて話数も少ないのですが、これらは今後の展開で評価が大きく変わり得るのでこれまたあしからず。
大雑把なカテゴライズとしては、将棋+ファンタジー=バトル、棋士+リアル=ヒューマンドラマ、棋士+ファンタジー=昼ドラ、将棋+リアル=日常もの、といえるかと思われます。
以下、簡単に各漫画の紹介を。
ハチワンダイバー
作者:柴田ヨクサル。将棋監修:鈴木大介。週刊少年ヤングジャンプ(集英社)連載。
「元奨」で賭け将棋で生活を立てながらも燻っていた菅田健太郎が、中静そよとの出会いによって将棋と向き合い直し棋士として更なる成長を遂げながら、「鬼将会」というヤクザも真っ青の一大将棋組織に戦いを挑むことになる。といったお話です。幼い頃にプロ棋士を志したこともあるという作者の高い棋力に裏づけされた迫真の将棋シーンが魅力です。
- 作者: 柴田ヨクサル
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/12/19
- メディア: コミック
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3月のライオン
作者:羽海野チカ。将棋監修:先崎学。ヤングアニマル(白泉社)連載。
中学生棋士としてデビューした桐山零。幼い頃に家族を失い、生きるための拠りどころとしてひたすら将棋にしがみついてプロになった彼が、自分の居場所を見つけるための物語。勝ったり負けたりの繰り返しの中でもがき苦しみながらも先に進もうとする棋士たちの生き様と、『ハチミツとクローバー』で知られる作者ならではの心理描写が胸に迫ります。
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/02/22
- メディア: コミック
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雪と花
作者:門脇由。ビッグコミックオリジナル増刊号(小学館)連載。
幼い頃から将棋を指してきた雪と花の兄妹。将棋は妹の方が強かったが、病によって若くして命を失う。妹のためにも、雪は将棋を強くなることを決意します。独特の絵柄で描かれる少年の成長物語。現在奨励会ですが、この先どこまで描かれるのかとても興味があります。プロは当然として、その先は……?
王狩
作者:青木幸子。将棋監修:飯島栄治。イブニング(講談社)連載。
いまだに「女性棋士」が存在しないプロの将棋界にあって、プロ棋士となることを目指す主人公の少女・久世杏が、「絶対記憶」を武器に奨励会の厳しい勝負の世界を戦い抜く姿を描いた物語。「高速道路論」など、天才たちの渋滞の中からいかにして抜け出すかといった高度情報化社会ならではの世界が描かれているのも特色です。
- 作者: 青木幸子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/10/22
- メディア: コミック
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ひらけ駒!
作者:南Q太。モーニング(講談社)連載。
将棋にはまった小学四年生の少年・宝。そんな息子を応援するうちに、将棋について少しずつ詳しくなってはまっていく母親。将棋を通じて語られる母と子の物語でもあり、二人の微妙に異なる視点から語られる将棋についてのお話でもあります。これまでの将棋漫画とは異なって将棋教室や将棋の盤駒や駒せっけんといった小物など、将棋の普及面などが生活感たっぷりに描かれているのも大きな特徴です。
- 作者: 南 Q太
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/03/23
- メディア: コミック
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JOKER
作者:上杉可南子。将棋監修:斎田晴子。JOURすてきな主婦たち(双葉社)連載。
主人公・斉藤一花は23歳の女流棋士。10代でデビューしてタイトルを二つ獲ったものの「20歳過ぎればただの人」。いろいろあって彼氏いない歴=年齢ですが、なのに、これまたいろいろあって何故か小学生と同棲することになって……といったお話です。小学生と同棲という時点で恋愛漫画素人としては困ってしまうのですが(苦笑)、女流棋士を描いた将棋漫画として予想以上にしっかりしてます。今なら『王狩』と併せて読むことで「女流棋士」と「女性棋士」の違いについても知ることができます。
- 作者: 上杉可南子
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2011/07/16
- メディア: コミック
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