ウルトラジャンプ10月号の小冊子「ジョジョの奇妙な冒険25周年記念BOOK」はディ・モールト必読な件。

ウルトラジャンプ 2012年 10月号 [雑誌]

ウルトラジャンプ 2012年 10月号 [雑誌]

 どこかで聞いたタイトルで恐縮です。
 集英社ウルトラジャンプ10月号は、まさに「ジョジョ特集号」とも言えるべき一冊でした。最大の目玉は「ジョジョの奇妙な冒険25周年記念BOOK」。とにかく「濃い」一冊でしたのでご紹介します。
<A TRIBUTE TO JOJO ジョジョ25周年特別寄稿>
 ジャンプ作家陣を中心に、ジョジョ25周年をお祝いするイラスト、コメントが掲載されています。
 お祝いを寄せた作家陣は、暁月あきら西尾維新秋本治天野明うすた京介大場つぐみ小畑健尾田栄一郎岸本斉史久保帯人CLAMP、椎橋寛、篠原健太島袋光年空知英秋高橋和希武井宏之田村隆平冨樫義博鳥山明藤巻忠俊村田雄介とまあ豪華も豪華。荒木飛呂彦先生を尊敬する作家陣の「お祝いコメントを描かせていただけるだけで幸せ」なリスペクト溢れるお祝いコメントが多く、どの先生がどのキャラを描くか(これがまた、うまい具合にバラバラでした)とか、自身の絵柄にアレンジする作家、荒木先生の画に忠実に近づけようとする作家などそれぞれの個性が垣間見れて非常に面白かったです。また、鳥山明秋本治など一緒にジャンプ黄金時代を駆け抜けたいわば「戦友」としてのお祝いコメントもグッときました。

 以前行われた仙台ジョジョ展のレポート、10/6から東京で開かれるジョジョ展の紹介です。
荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展
 東京ジョジョ展も2回ほど行こうと思っているので、またレポートをあげる予定です。また、あの「黄金体験」を味わえるかと思うと今からワクワクします。
【ご参考】仙台ジョジョ展に行ってきました。(完全版)

TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』
 10月よりいよいよTVアニメがスタート。ディレクター他3名へのインタビューです。3名ともジョジョに対する並々ならぬ思いがあり、だからこそ感じる大きな大きなプレッシャーがふつふつと伝わってきました。個人的にアニメはスルーしようと思っていたのですが(笑)、このインタビュー記事を読んで観たくなりました。

 来年PS3で発売される「JOJO ALL STAR BATTLE」の開発者、松山洋へのインタビュー記事です。こちらもまた開発陣の「ジョジョ愛」に満ちており、特に興味深かったのはこの内容。

−−スタッフの皆さんも相当『ジョジョ』がお好きなようですね。
松山氏 本当に『ジョジョ』が好きな人間ばかりですが、特にメインでモーションを作っているものが筋金入りで。入社試験の際、面接でウチを選んだ理由を聞いたら、「松山さんいつか『ジョジョ』やりますよね?」って。『NARUTO ナルティメット』シリーズのスタッフとして募集かけたのに、ですよ(笑)。
(P66)

 格闘ゲーというより「ジョジョゲー」というジャンルになりそうな感じがします。PS3と一緒に買います。
ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル(公式サイト)

 気鋭の作家たちがジョジョを書く、「vsJOJO」シリーズおよび乙一ジョジョの紹介。
 vsJOJOについてはフジモリも別記事に書く予定ですが、「vs」と銘打っているだけあって単なるノベライズとして読むのではなく作家との個性の「対決」を楽しむのがオツなのかなぁ、などと思いました。そういう意味でむかーし刊行された某2作のノベライズについては全く触れられていませんでした(苦笑)。

 10月5日発売の「JOJOmenon」紹介記事。荒木飛呂彦・責任編集という珍しい一冊で、以前雑誌SPURに掲載された『岸辺露伴グッチに行く』が掲載されるそうです。
注目は、荒木飛呂彦ロングインタビュー。ここ近年は「クイックジャパン」「ダ・ヴィンチ」などさまざまな媒体でインタビュー記事が載っていますが、新たな一面が見られるか期待です。

 ”ジョナサン・ジョースター”になったのは、打合せをジョナサンでやってたからだっていう伝説があるみたいなんだけど・・・。実は当時、打合せはデニーズでしてたんですよ(笑)
(P81)

 すでに新たな一面がッッ!!

 2013年発売の画集に掲載される、初代編集椛島氏と荒木飛呂彦先生の対談の抜粋です。
 仙台ジョジョ展で一部動画も流れていました。

 荒木飛呂彦先生直筆で、ジョジョ25周年への感謝のコメントが寄せられています。
 謙虚な人柄が感じられる字で、当たり前ですが25周年というのは、1年1年の積み重ねなのだということを深く感じました。
<その他>
 10/6発売の週刊少年ジャンプ岸辺露伴の短編「岸辺露伴は動かない エピソード5 富豪村」が掲載される、とか、「JOJO−A−GO−GO」以来12年ぶりに「画集」が出るとか、まさに「JOJO25周年」にふさわしいイベント盛りだくさんです。個人的には、「岸辺露伴は動かない」が非常に楽しみ。タイトルに「エピソード5」とあるので「あれ?4作も出てたっけ?あと何話か描けば単行本化できるかな」などとボケた考えしてましたが、タイトルのナンバリングはシリアルではなかったですね。なにせ最初の「懺悔室」が「エピソード16」でしたから。



 JOJO25周年ということでアニメ、ゲーム、小説、原画展など様々なイベントが催されます。ブームに便乗したメディアミックスではなく、作り手のみなさんが「JOJO」という作品、そして荒木飛呂彦先生に敬意をはらっていることがふつふつと伝わってきました。
 この冊子のためにウルトラジャンプを買ってもちろん損はないですし、品薄が予想されますので見かけたら確実にゲットすることをお勧めします。
 もちろん、ウルトラジャンプ本誌も面白いのでビックリマンチョコを買ってウエハースを捨てるような真似はせず(笑)、「ジョジョリオン」最新話をはじめ本誌もじっくりと味わってみてください。
【ご参考】鳥山明や尾田栄一郎が描く「ジョジョ」 ウルトラジャンプでジョジョ25周年記念