心に響く名セリフ
2011年3月11日14時46分の東北地方太平洋沖地震に端を発する「東日本大震災」の被害を受けられた皆様に、心からお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々およびご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。
フジモリは出張中の東京で地震にあったのですが、自身が被災した阪神大震災と重ね合わさり、しばらくのあいだ精神的に落ち着かない状態でした。
blog更新をお休みしてマンガを読むなどしてぼーっとしておりましたが、こんなときだからこそ自身の心に響いた名セリフがありました。
やらない善よりやる偽善
偽善で結構!!
やらない善よりやる偽善だ!
荒川弘『鋼の錬金術師』15巻P29、ユーリ・ロックベル医師のセリフです。
「やらない善よりやる偽善」という言葉は、意外と浸透しているような気がします。
ちなみに、小説家の新城カズマ先生も、twitterでこうつぶやいています。
「場合によっては悪意より善意のほうが恐ろしいことがあります。悪意を持っている人は何かを損なう意志を明確に自覚している。しかし一部の『善意の人々』は自分が何かを損なう可能性を自覚していない」
(有川浩『図書館革命』p90)
善意の暴走、というのもまた注意が必要です。
事実に打ちのめされるのと諦めるのは違うこと
あれ?
違う?
違うの?
気の遠くなるような事実はのしかかって
逆転は望み薄
緊張の今を限られた手数で凌いで奇跡的に生き残っても
明日は分からない
事実はそれだ
僕なんかよりも実感しているはず
でも言ってる
この色が 光が
疑いようもなく叫んでいる
事実に打ちのめされるのと
諦めるのは違うことだと
内藤泰弘『血界戦線』2巻P183,184の、レオナルド・ウォッチのセリフです。
打ちのめされても良い、諦めるな。
ちなみに、『血界戦線』は『トライガン』の流れを汲む「熱い」少年漫画で、オススメです。
この町を守る
おれがこの町とおふくろを守りますよ
この人の代わりに・・・・・・
どんなことが起ころうと・・・
荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』29巻P113の、東方仗助のセリフです。
物語の舞台も仙台市のベットタウンである「杜王町」ということもありますが、「この町を守る」という強い意志は、3・11「以後」にはまた違った響きに聞こえます。
日常を楽しむ
大丈夫大丈夫
あいつは何でも楽しめるからな
よつばは
無敵だ
あずまきよひこ『よつばと!』1巻P221の、とーちゃんのセリフです。
以前、『よつばと!』を「日常にある幸せの沸点を下げることで、日々が輝いて見える」という記事を書きましたが、「日常そのものが貴重である」こと、そして「何でも楽しむことの重要さ」。「日常」とは何か?を改めて考えさせられます。
「3・11」以前と以後では、「読者」そのものも、マンガやアニメ、小説などに対する「受け方」が異なってくると思います。
それでもなお、私たちは「作品の持つチカラ」に励まされていくのだと思います。