将棋本オールタイムベストテンに参加してみる
●将棋本オールタイムベストテン(締め切りました) - 14へ行け
こちらの企画に参加してみたいと思います。
順位 | 書影 | 書名 | 著者 | 出版社 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | ハチワンダイバー | 柴田ヨクサル | 集英社 | |||||
2位 | 消えた戦法の謎―あの流行形はどこに!? | 勝又清和 | MYCOM将棋文庫 | |||||
3位 | 最新戦法の話 | 勝又清和 | 浅川書房 | |||||
4位 | 島ノート 振り飛車編 | 島朗 | 講談社 | |||||
5位 | 名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 | 升田幸三 | 中公文庫 | |||||
6位 | ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか | 保木邦仁・渡辺明 | 角川oneテーマ21 | |||||
7位 | 棋翁戦てんまつ記 | 逢坂剛・他 | 集英社 | |||||
8位 | 詰むや詰まざるや―将棋無双・将棋図巧 | 伊藤宗看・伊藤看寿 | 東洋文庫 | |||||
9位 | 実戦将棋の基本戦法―正しい駒の組み方と仕掛け | 桐山清澄 | 永岡書店 | |||||
10位 | 必勝!! 将棋全百科 | 佐瀬勇次 | コロタン文庫 |
1位『ハチワンダイバー』は迷いました。現時点での面白さなら迷いなく1位に推せますが、現在連載中のストーリー漫画であるがゆえに、今後の展開によってはグダグダになってしまう可能性が捨て切れません。そうなるとオールタイム本として相応しいものではなくなってしまいますが、今の気持ちを重視して1位にしました。
2位と3位はホントなら同順位ですが、オールタイムとしての位置付けを考えたときに、『最新戦法の話』はこれから最新ではなくなってしまう可能性がありますが(笑)、対して『消えた戦法の謎』の方は現時点で既に不動の価値を保っているので上記の順位にしました。
4位『島ノート』は学究的な興味を存分に充足させてくれる素晴らしい本です。居飛車編が出たら文句なしの1位なのですが(笑)、それでも評価せずにはいられない良書です。
5位『名人に香車を引いた男―升田幸三自伝』は、升田幸三の棋士としての魅力、自伝としての面白さ、昭和の将棋史の記録といった観点から評価しました。ひいきの棋士の本だからというのも否定はしませんが(笑)。
6位『ボナンザVS勝負脳』は、プロ棋士とプログラマという異なる立場にある二人の共著ということで、将棋について立体的に理解を深めることができます。プロ棋士とコンピュータとの戦いは始まったばかりですが、その黎明期を記した本として末永く読まれるであろう本です。
7位『棋翁戦てんまつ記』は、私が読書(ミステリ)好きということもあって個人的な趣味で入れました(汗)。ただ、作家たちが将棋を馬鹿馬鹿しくも楽しそうに指している姿が生き生きと描かれています。そういうのはとても大事だと思うのでランクインさせました。
8位は詰将棋枠として予め用意しておきました。あれこれ考えた結果、これしかなかろうという結論に至りました。あまりにビッグネームなので1位にしなきゃいけない気もするのですが(汗)、難解すぎて私の理解の及ぶところではないのと、やはり指し将棋を優先したかったのと、その2点の理由からこの順位にとどめておきました。
10位と9位は初心者・初級者用の枠です。オールタイムであるからには、やはり将棋に触れるキッカケとなった本、そういう目的で書かれた本というのを外してはいけないと思うのです。どちらも私が将棋を学び始めた初期の頃に大変お世話になった本です。友達や近所のオッチャンと戦って勝つための愛読書でした。個人的な思い入れが強いものですけれど、客観的にも初学者向けとしてオススメできる本です。
次点としては、赤塚不二夫『ニャロメのおもしろ将棋入門』、原田泰夫・他『日本将棋用語辞典』、藤井猛『藤井システム』、保坂和志『羽生』、渡辺明『頭脳勝負』『四間飛車破り(急戦編・居飛車穴熊編)』、日本将棋連盟『谷川VS羽生 100番勝負』、といったところです。
10冊の選出には大変迷いましたが、楽しい時間でもありました。私に見る目がなくて選外としてしまった本もありますが、きっと他の方が選んでくれることでしょう。集計結果が出るのがとても楽しみです。
【関連】
・ハチワン=081=オッパイと読んでしまう人のための『ハチワンダイバー 1巻』将棋講座 - 三軒茶屋 別館
・『最新戦法の話』と『消えた戦法の謎』 - 三軒茶屋 別館
・『ボナンザVS勝負脳』(保木邦仁・渡辺明/角川oneテーマ21) - 三軒茶屋 別館
・『名人に香車を引いた男』(升田幸三/中公文庫) - 三軒茶屋 別館
・『羽生』(保坂和志/知恵の森文庫) - 三軒茶屋 別館
・『頭脳勝負―将棋の世界』(渡辺明/ちくま新書) - 三軒茶屋 別館