夏休み自由研究　「あずまんが大王新装版　登場回数まとめ」

地方によってまちまちですが、いよいよ夏休みも終わり。
まだまだ宿題が終わっていない良い子*1の皆さんに役立ててもらおうと、あずまきよひこ『あずまんが大王　新装版』での小ネタを自由研究風にご紹介します。
書き方のフォーマットはこちらを参照しました。
●キッズgoo

1.研究の動機

『あずまんが大王』は1999年から2002年まで月刊コミック電撃大王にて連載された、あずまきよひこによる学園物４コママンガです。
2006年に文化庁が発表した日本のメディア芸術100選（マンガ部門）に選出されるなど、のちの４コママンガに与えた影響は大きく、４コママンガを語る上で欠かせない作品と思われます。*2
メインキャラクターの６人が入学から卒業までどれだけ作品に登場しているのか、他のキャラクターはどうか？ということに興味を持ち、調べてみることにしました。

2.研究の目的

『あずまんが大王』に登場するキャラクタの登場回数の推移を調査し、真の主人公を明らかにする。

3.研究方法

・調査対象は『あずまんが大王　新装版』１年生、２年生、３年生の３冊とする。
・１四コマ１エピソードとし、登場回数を集計する。
・集計対象キャラは、ちよ、よみ、とも、榊、大阪、かおり、千尋、神楽、ゆかり、にゃも、木村の１１名とする。
・１コマでも登場すれば登場したものとみなす（モブ含む）。
・シルエットは除く。

4.集計結果

まずは、各学年ごとの登場回数の集計です。

ちよ＞とも＞よみ＞大阪＞榊ですが、ゆかり先生は何気に榊よりも登場回数が上回っています。

とも＞ちよ＞大阪＞よみ＞榊と順番が一部入れ替わり。2年生からレギュラー化した神楽が何気に榊よりも登場回数は上回っています。

3年時はちよ＞とも＞大阪＞よみ＞神楽＞榊となりました。キャラの使い勝手のよさが確立されたのでしょうか。

登場回数累計では、ほぼ右肩上がり。神楽は正味２学年分の登場でありながら、伸び率はメンバー中ピカイチです。この図ですと、ちよちゃんととものマッチレースの様相を呈して非常に面白いですね。

累計の比率をグラフ化してみました。ゆかり先生はレギュラー陣に肉薄するぐらい出演率も高く、ある意味名バイプレイヤーだったのかもしれませんね。

5.研究の考察

3年間の登場回数を集計したところ、累計では
ちよ＞とも＞大阪＞よみ＞榊＞神楽
という順番でした。実際、物語上も、ちよちゃんの飛び級から始まり、ちよちゃんのモノローグで終わるという形式でしたので主人公はちよちゃんだと言っても妥当なところ。
ともの登場回数が多いのと榊さんの登場回数が少ないのは表裏一体で、ともは他のキャラとの絡みが非常に多く、非常に「使い勝手」がよく、また榊さんは一人でのネタが多いため登場回数が相対的に少なくなっているものと思われます。
集計して改めて考察してみると、各キャラクタの登場回数には大きな開きがなく、作者・あずまきよひこがある程度のバランス感覚をもって出演させていたものと想像できます。
新装版の補習では「大阪とかおりん」や「神楽とよみ」など無印では見られなかった組み合わせなど更にキャラクタの相関関係をまさしく「補填」しており、「キャラクタ同士の関係」についても研究してみる価値があると思わせる結果となりました。
実際、『あずまんが大王』ではキャラクタ同士の呼び方や話し方など、3年間で変化している部分が多々あります。ゆるやかな時間の流れを感じさせると同時に、自然な物語の雰囲気を生み出しているのだと思います。
物語やキャラクタ造詣といった分析だけではなく、「登場回数」といった切り口からの分析により、『あずまんが大王』の新たな面白さも再発見できるのでは、と思わせる集計結果でした。

6.反省あるいはこれからの課題

新装版の新旧比較表もだいぶ苦労しましたが、今回も地道な手作業で疲れました。
まあ、「あれ、オレなにやってるんだろう。。。」という葛藤と戦うことが一番の苦労ポイントですが（笑）。
とはいえ集計結果を巧く活用すれば、「コンビ登場のボケツッコミ比較」や「コンビ集計のゲシュタルボード」など様々なネタが浮かんできます。しないけど。
まあ、誰もやらないことをやるのが当サイトのモットーでもあるので、個人的には、やりきった感あり楽しかったです。集計ミスやご指摘事項ありましたらばんばんコメント欄にお願いします。
なお、この結果を本当に自由研究に使用された場合の効果については一切苦情を受け付けませんのであらかじめご了承のほどお願いいたします。

いかがでしたでしょうか？
夏休みの自由研究なんてネットで調べれば簡単だ！というお子さんも親御さんも、「手作業で集計する」ことの大変さと馬鹿馬鹿しさが充分ご理解いただけたかと思います（笑）。
まあ知ってても何の得にもならない調査結果ですが、「へー」とちょっとでも思っていただければ幸いです。