17歳教の起源は銀河英雄伝説?
- 作者: 田中芳樹,星野之宣
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/08/30
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「お前さん、今年、ついに三〇歳になるんだろう。お仲間だな」
「誕生日が来るまで、おれはまだ二〇代の若者ですからね」
「いつが誕生日だ」
「十五月三六日」
「せこい嘘をつくな! 悪あがきしやがって!」
(『銀河英雄伝説10 落日篇』p51より)
確かにせこい嘘ですが(笑)、三十路を迎えるのは男女問わず気持ちが重くなる方が多いのではないでしょうか。
ところで、このやりとりを読んで思い当たったのが17歳教です。
17歳教
入ると、実年齢に関係なく「永遠の17歳」と名乗ることができる。
「○○ ○○、17歳です」のように、名前のすぐ後に「17歳」を続ける場合が多い。
また出身地を「(○○の)お花畑」とすることが可能となる。
代表(教祖)は声優の井上喜久子。
(17歳教とは - はてなキーワードより)
こんな感じで、17歳を過ぎた後の日数は年や月に換算されることなく○○日と表現されることになります。考え方は少し違いますが、誕生日を回避することで年をとらないようにしよう、という発想自体は銀英伝と共通しています。
ちなみに、『銀河英雄伝説』10巻が最初にトクマ・ノベルズから刊行されたのが1987年。そして、教祖の井上喜久子が17歳教を立ち上げたのが1998年とされています(参考:Wikipedia)。だとすれば、17歳教的な考え方の起源は『銀河英雄伝説』にあるといえるのではないでしょうか?(笑)
もっとも、『銀河英雄伝説』は主要人物の多くが死んでしまうことで有名な作品でして、登場人物のほとんどの時間が作中で止まってしまいます。そんな中にあって、時間が止まることなく三〇歳を迎えようとしているのはとても素晴らしいことなのです。なので、たとえ三十路になるのだとしても、誕生日は胸を張って迎えたいものですね。
【関連】http://homepage3.nifty.com/yuyu/17-kikuko.html