ブログと書評サイトの相性

 現在ペソペソと本館書評を書いております。
 今後の予定はこんな感じ。
吉田親司『彼女はQ』電撃文庫
森博嗣冷たい密室と博士たち講談社 ←いまココ
森博嗣イナイ×イナイ講談社
北野勇作『ウニバーサル・スタジオ』ハヤカワ文庫
 管理人たけい次第ですが、来月中にアップできればな、と思っています。本館書評は昨年に比べると更新回数も半分以下になっており、いわゆる「蜘蛛の巣がかかった建屋」状態です。別館三軒茶屋で結構書評を書いているというのが主な理由ですが、とはいうものの本館を閉鎖して別館(blog)一本に絞るつもりは今のところなく、本館と並行して運営していきたいと思っています。
 フジモリが思うに、本館(web1.0)と別館(web2.0)では一長一短あり、とくに書評という表現形式はweb1.0の方が適していると思う場面が多々あります。
 例えば、フジモリの本館書評は会話形式で進められています。これは「三軒茶屋」開設当時から一貫しています。会話形式というのが書きやすく、また(当時は)珍しいというのが第一義ですが、普通の評論形式で書くと「コピー&ペースト」でフジモリの書評が丸パクリされ見ず知らずの他人にしれっと使われる危険性がある、という懸念もありました。たまにパクリまがいの引用書評を見かけますので、当時にしては良い視点だったと自負しております。
 話を戻しまして、この会話形式の書評、なかなかblogというツールではやりにくいです。日記のなかに突然創作劇が入るようなもので、どうしても違和感が発生します。ケとハレの同時存在とでもいいましょうか。従ってフジモリの会話形式の書評は各コーナーごとに部屋があるweb1.0という場に置きたいと思っています。
 もう一つの理由(かつ最大の理由)が、「一覧性」です。
 blogというツールは旬の本の書評を読むには最適ですが、「この人は他にどんな本を書評しているんだろう」と思ったときにけっこう苦労します。本の名前で検索するというやり方もありますが、それは「その人の『この本』の書評が読みたい」という目的を持っている場合です。本館では過去にフジモリやアイヨシが書評した本の一覧が表示されていますが、その一覧を見ることで新たな本に出会う可能性もあります。
 読みたい本を探すだけではなく、「今まで知らなかった、あるいは知ろうとしなかった」本に出会えるというのは本読みにとって至福の瞬間です。そういう本との出会いを提供するには「過去に書いた書評リスト」という場が不可欠かと思っています。*1
 もちろんblogでも「過去の書評リスト」というページを作成し、読者が一目で(←ここ重要)その人が言及した本について知ることが可能だと思いますので、過去書いた書評を有効活用させるためにもご検討いただければ幸いです。
 ぐだぐだ言ってきましたが、「書評サイト」と「blog」の相性についてフジモリの考えをまとめますと、
<長所>
 ・書評が書きやすい。修正も簡単に出来る。
 ・書影が簡単に張れる。
 ・旬の本を取り上げやすい。*2
 ・ダイレクトに書評の感想がもらえる。
 ・他の書評とリンクすることで横の輪が広がる。(他の人はどう思っているのか読者が探しやすい)
<短所>
 ・基本的に日記形式のため、過去書いた本の一覧がわかりづらい。
 ・会話形式などのネタ書評を乗せづらい。
 こんな感じです。
 こうやって書評サイトの「中身」について話す機会は今まであまりありませんでしたが、これもblogの利点ということで。
 もしよろしければ書評サイトをされているご来訪者の方の意見を伺いたいところです。blogで書評サイトをやっていくうえで良かった点、面倒な点、改善したい点などなどありましたら、みんなで知恵を出し合えればな、と思っています。
【関連】 三軒茶屋本館 アイヨシの書評一覧
     三軒茶屋本館 フジモリの書評一覧

*1:そういう意味ではリアルな「本屋」も新たな本に「偶然」出会える場だと思います。この利点を持っている限り、完全にAmazonなどに駆逐される、ということはないでしょう

*2:blogでは最新の日記がTOPに出るため、発売日直後など読者がサイト巡回をした際に目に付きやすい為。マンガやライトノベルにこの傾向が強く、一方で旬を過ぎると「いまさら感」が漂うためなかなか書評をあげづらいデメリットも在ります。9/24 23:00補足