マンガナツ100コメント(その3)

漫画ナツ100(フジモリ@三軒茶屋の場合) - 三軒茶屋 別館
コメントその3です。
26)ニコイチ/金田一蓮十郎
諸事情あって学生時代に付き合っていた女性の忘れ形見の息子に対し、女装して美人で優しい母親を演じることを決める主人公・須田真琴だが…。
ちょっと歪なラブコメディだが、読んでるうちに須田真琴に感情移入してしまい、毎回毎回「ばれないかな、ばれないかな」とドキドキしてしまう(笑)。
27)GUNSMITH CATS/園田健一
アメリカを舞台に賞金稼ぎ・ラリーと爆弾使いの幼女(の外見)・メイの二人が織り成すガンアクションマンガ。
フジモリはこのマンガでワルサーP38以外の銃の名前を覚えました(笑)。一方で、銃をはじめとするアメリカの闇の部分が描かれており、いろいろと考えさせられる。
28)GUNSLINGER GIRL/相田裕
障害を抱えた子供達を引き取って「義体」と呼ばれる改造人間にする組織、社会福祉公社。その組織に所属する「義体」と「担当官」たちを描くガンアクションマンガ。
組織をはじめ様々な人々の信念や考えを輻輳させることで物語に奥行きを与え、少女たちを主人公に据えているものの、いわゆる「萌え系漫画」とは一線を画している。
29)邪眼は月輪に飛ぶ/藤田和日郎
「見られた生物全てを死に至らしめる」フクロウ・ミネルヴァと、マタギ・杣口をはじめとする人間たちの戦いを描く活劇マンガ。
藤田和日郎、ここにあり!」とでも言うべき「熱い」マンガ。1巻完結だが続編を出してほしいぐらい面白かった。
30)NHKにようこそ!/大岩ケンヂ
滝本竜彦の小説が原作。引きこもりの青年とそれを救うことを目的とした少女を軸に、ダメ人間を鬱々と描くコメディ。
原作を良い具合に換骨奪胎し、原作以上にダメ人間の苦悩と葛藤をペーソスとして昇華している。物語の結末にうまく着地できたところも評価が高い。
31)茄子/黒田硫黄
毎回必ず「茄子」が登場する異色短編集。
SF、自転車ロードレース、人情ものなど毎回物語は変わるものの必ず「茄子」を登場させるという縛りが面白い。
32)変人偏屈列伝/荒木飛呂彦鬼窪浩久
エジソンに敗れた男」ニコラ・テスラや「異能の大リーガー」タイ・カッブなど様々な偉人かつ変人を描く短編集。
「狂気と天才は紙一重」という言葉が「言葉ではなく心で!」理解できるマンガ。悪役として出てくるエジソンの異常さがスゴイ。
33)パンプキンシザーズ/岩永亮太郎
戦災からの復興を目的に設置された陸軍情報部第3課及び実動小隊「パンプキン・シザーズ」の物語。
ツンデレ」アリス隊長と「昼行灯」オーランド伍長の掛け合いが面白い。「戦災とはなにか」について考えさせられる。
34)コンパイラ/麻宮騎亜
電次元からやってきた世界征服をたくらむ美女・コンパイラたちと練馬区に住む五十嵐兄弟が織り成すドタバタギャグSFマンガ。
マンガ、アニメ、特撮のパロディ満載で、対象年齢はやや高めだけど元ネタがわかる人が読むと爆笑必至。
35)地雷震/高橋ツトム
刑事・飯田響也を主人公にしたハードボイルドマンガ。
犯罪者の心理が深く描き込まれており、また当時話題になっていた新興宗教や少年事件、臓器移植などを物語に取り込んでいる。深く、重い作品。