別館号外さんちゃ0012号＠アイヨシ
幇助行為というのは、禁止行為がきちんと類型化されて定められているわけではないので、その認定は慎重に行なわないとその対象が予測不能なまでに広がってしまう恐れがあります。ましてや、今回のように正犯の認識のない幇助のない場合にはなおさらでしょう。「疑わしきは罰せず」は一般には事実認定において用いられる刑事裁判の原則ですが、違法性の評価の場合にも当てはまる原則だと思います。被告側の主張する研究行為の萎縮の危険も杞憂のものとは思えませんし、個人的には今回の判決は疑問に思ってます。
それはそれとして、裁判に時間がかかり過ぎだと思います。被告側は控訴する予定とのことですが、論点を整理して迅速な裁判が行なわれることを望みます。
本日は竜王戦第6局の一日目ー。
竜王の防衛か挑戦者が踏み止まるかの重要な一局なわけですが、２手目３二金って。崖っぷちにもかかわらず挑戦者の佐藤棋聖はどこまでも意欲的です。もっとも、最近負けが込んでるので思い切って、というのもあるのかもしれませんが、それにしても大胆です。
対しての渡辺竜王は先手だとほとんど居飛車ですが、３二金をとがめる意味で中飛車に振って、その後は自然な差し回しで作戦勝ちっぽい状況を作り出しています。意表の序盤だったはずなのに自然な形にまとめ上げる手腕はさすがです。
で、竜王作戦勝ちかな、と思ってたら突然佐藤棋聖が仕掛けて1日目が終了。これって成立するのでしょうか？ 私にはさっぱり分かりません。とにもかくにも、明日は目の離せない一日になりそうですね。
