福家警部補の挨拶

 フジモリがプチ書評した『串刺しヘルパーさされさん 〜呪われチルドレン〜』を探してみたのですが、表紙を見てびっくり。なんじゃこりゃ??? 思わず買っちゃいました(笑)。Amazonでも書影が確認できますが、いやはや何とも……。

●プチ書評
『福家警部補の挨拶』(大倉崇裕/創元クライム・クラブ)

 これは面白い倒叙ミステリです。てゆーか刑事コロンボ古畑任三郎です(笑)。著者自身大変な刑事コロンボファンで、コロンボのノベライズも書いているというくらい筋金入りです。ですから、本書もそうした趣味が高じてのものなわけですが、とても面白いです。
 収録作品は4本ですが、ストーリー展開はまさに古畑任三郎です。読んでて安心感・安定感があって実に快適です。それでいて福家警部補と犯人のやりとりにはとても読み応えがありますし、本格ファンも納得の出来でしょう。
 この手の作品のパターンとして探偵役対犯人の対決がありますが、そうした対決の決め手は残された物的証拠によってではなく(∵証拠が決め手になるなら犯人と対決などせず逮捕してしまえばいい)、対決中の犯人の失言・ミスによることがほとんどです。ミスをしてしまう原因は犯人側の抱えている動機や事情ゆえのものだったりするのですが、そうした”情”が探偵役の”知”によって引き出されるのが、こうした作品の醍醐味じゃないかと思います。理解されることによる敗北。そのとき読者は探偵役と犯人のどちらに感情移入しているのでしょうか?

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 いろんな意味で自分メモ(笑)。