棋聖戦第三局

 天然さんにはかないまへんがな(笑)。
 恒例の、メッタ斬り!版 芥川賞直木賞選考会も楽しみです。今回の直木賞は、森絵都(本命?)に伊坂幸太郎(対抗?)、貫井徳郎(穴馬?)と、私がそれなりに興味を持ってる作家が候補になっていますので、賞の行方も普段よりは気になってます。

 『死刑の理由』を考えるのも鬱ですが、『死刑にならない理由』を考えるのもまた鬱ですね。

 東京創元社のWebミステリーズ!更新ー。

 本日、棋聖戦第三局Web中継
 戦形自体は第一局と同じ早石田ですが、それとはまったく違う展開になっています。午前中の段階ですが、これだけ意味不明だとかえって清々しいですね(笑)。
 で、結果は……え!? あれが逆転するの??? うわー。将棋って怖いわ……。
 ちなみに、第一局については、将棋世界8月号で、両対局者の自戦記という珍しい解説がなされていますが、これがとても面白いです。第三局も同じ展開になりそうだというのに(実際、同じく早石田になってます)、どっちも喋りすぎじゃないのか? ってくらいの充実した内容です。
 第一局自体は62手の短手数で決着(しかも事実上は50手くらいで先手敗勢)でしたから、現代の平均手数がおそらく110手くらいであることを考えれば、トータルで見ればタイトル戦にあるまじき凡戦であったことは否めません。しかし、序中盤のやりとりはとても興味深いものでしたし、早石田自体まだまだ未知の世界なので、こうしたコアなやりとりはとても嬉しいです。こんなに濃い内容になったのも、ある意味短手数で終わったからこそでしょうし、企画次第で棋譜はいくらでも生かせるという好例だと思います。
 他にも、羽生ヲタ必読のロングインタビュー『羽生善治、将棋の《今》を語る』や、今月から始まった、トップ棋士6人が指定局面での読み・将棋観を披露する『イメージと読みの将棋観』もとても面白いです。
 個人的には、将棋の専門誌は、「読まなくても分かること」、「読んで分かること」、「読んでも分からないこと」、の3つがそれぞれ3分の1の割合であることがベストです。勉強のための本なら「読んで分かること」100%なのが理想ですけれど、トップアマならともかくアイヨシのようなヘボだとこんな感じになります。で、今月号の将棋世界はとても理想に近い配分になってると思うので”買い”だと思います。