「バカな・・・変態しかいない・・・」な4コマ。 魔神ぐり子『ひよりすと』
- 作者: 魔神ぐり子
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2010/12/07
- メディア: コミック
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魔神ぐり子といえば、コミックゼロサムで連載していた4コマ『楽屋裏』がやや有名です。
●三軒茶屋プチ書評 漫画家と編集者との関係に一石を投じ・・・ません。 魔神ぐり子『楽屋裏』
編集者と漫画家の「仲良く喧嘩しな」な罵詈雑言が飛び交うまさに「楽屋裏」な4コマですが、いろいろとぶっちゃけてる内容とテンポよく交わされる会話、そしてたまに入る下ネタがけっこうツボでした。
本作は、ちっちゃなお姉さん「ひより」とややシスコンぎみな彼の弟・そうすけを中心に繰り広げられるドタバタコメディです。
『楽屋裏』読者からすると、アウェーともいえる萌え4コマというフィールドで連載かぁ、とやや薄ぼんやりとして読み始めたのですが、確かにはじめの方はちっちゃくてドジなお姉さん・ひよりを観察して楽しむいわゆる「萌え4コマ」を作者も方向性を模索しながら(笑)描いていました。
ちっちゃいお姉さん、ひより。姉萌えな弟・そうすけと同じくシスコンな巨乳中学生・なつめ。
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ちっちゃいお姉さんという4コマでしたらまさに正当派な『ちいさいお姉さん』(ゆとり・マツダ靖/電撃ゲーム4コマ)という作品がありますし、姉萌え4コマでしたら『うちの姉様』(野広実由/バンブー・コミックス)『鬼灯さん家のアネキ』(五十嵐藍/角川書店)などなど様々な作品があります。
しかしながら、『ひよりすと』は、ある程度登場人物がそろい、その登場人物を「崩し」はじめると、とたんに破壊力が増しはじめます。
変態メガネ・いちろうた、とどめにストーカー男の娘・熊吾郎などなど、たとえば裏表紙の4コマがこの作品の特徴をもろに体現しています。
頭のネジが一本ぶっ飛んだかのような変態ボケと暴力的なツッコミによる、なんというか、フィールドは同じに見えるんだけどD4Cで「萌え」とは別次元から引き抜いてきたかのような印象を受けました。
下ネタが入っていてもエロくはないという、なんとも微妙な匙加減。どちらかというと「バカ」な下ネタ、という感じです。
作者が『楽屋裏』で
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と言っていましたが、それの夢が叶ったかのような「バカな・・・変態しかいない・・・」な4コマ。『楽屋裏』読者はもちろん、これまでの紹介で変なセンサーにぴぴっと反応された方は一読をおすすめします。
【ご参考】作者blog「魔神ぐり子の鳴かず飛ばず」
ちいさいお姉さん (電撃コミックス EX 電撃4コマコレクション 140-1)
- 作者: ゆとり,マツダ靖
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/07/27
- メディア: コミック
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- 作者: 野広実由
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2009/01/27
- メディア: コミック
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鬼灯さん家のアネキ (1) (角川コミックス・エース・エクストラ 22-1)
- 作者: 五十嵐 藍
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/07/04
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