萌え4コマの皮をかぶった濃ゆすぎるレトロゲー小ネタマンガ『れとろげ。』
- 作者: くさなぎゆうぎ,白川嘘一郎
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2011/01/30
- メディア: コミック
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4文字タイトルからもわかるとおり*1、いわゆる萌え4コマですし、ゲーム部女子のマンガというのも過去に多々あります。
日がな半日ゲーム部暮らし (Dengeki Comics EX―電撃4コマコレクション)
- 作者: 祥人
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: コミック
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●押切蓮介『ピコピコ少年』太田出版
●レゲー天国! 三ツ雪柚菜『すこあら!』
正直おなかいっぱいだなーなどと思いつつ、なかば義務感で手に取りました(笑)。
しかしながら、読んでみますとそんな予断は一瞬にしてひっくり返りました。
一言で言いますと、「萌え4コマの皮をかぶった濃ゆすぎるレトロゲー小ネタマンガ」です。
例えば、作中のひとコマ。
主人公たちの制服はファミコンカラー、部長のほくろはファミコンのボタンをモチーフにし(姉はほくろが四角い)、背景の落書きにもゲームネタが多々ちりばめられ、しかも当時リアルタイムに洗礼を受けていないとわからないであろう濃いネタだらけ。
狭ければ狭いほど笑いの攻撃力が上がるというならば*2、このマンガのターゲットはまさに昭和40年代後半から50年代生まれをピンポイントに狙ったマンガであるといえましょう。ええ、まさにフジモリにクリティカルヒットです。
正直、4コママンガとしては先達に比べ未完成な部分もありますが、ネタの濃さではなかなかのものだと思います。
「大竹まことのただいま!PCランド」「ゲームギア」「中山美穂のトキメキハイスクール」などのキーワードが心の琴線に引っかかる方は、読んで損はないと思います。その人とは美味しいお酒が飲めそうです(笑)。
改めて、ファミコンをはじめとするレトロゲームという共通話題(共有歴史)を持つことの幸せを感じることの出来る、まさにレトロゲー好きのためのマンガだと思います。
●女子高生とレトロゲーム!「れとろげ。」インタビュー
【ご参考】フジモリの書評 卯月鮎『はじめてのファミコン』(三軒茶屋 本館)
*1:余談ですが、4文字マンガについてはこのコラムが面白いです。exicteブックス「○○○○マンガ五十連発!」・・・『けいおん!』が世に出る前の記事なところがなんとも慧眼です。http://media.excite.co.jp/book/news/topics/069/