ライトノベルの定義を法律の学説っぽくまとめてみる
学説 | 定義 | 長所 | 短所 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
読者主観説 | ”あなたがそうだと思うものがライトノベルです。ただし、他人の同意を得られるとは限りません。”説 | 自己完結。 | 同意が得られるとは限らない。 | |||
作者主観説 | 作者がライトノベルだと思って書いているものをライトノベルだとする説 | 作者と喧嘩しないですむ。 | 作者の内心が不明確で恣意的になりやすい。一般読者の認識からかけ離れた結論が出る恐れあり(作者に「ライトノベルなど存在しない」と言われたら終わり)。 | |||
内容説 | 『例:ライトノベルは”萌え”だ。』のように作品の内容からライトノベルか否かを判断する説 | ライトノベルをジャンルと称するからにはミステリやSF、ホラーなどと同じく内容的な価値基準がないとおかしい。 | 何でもありがライトノベルの本質じゃないの? | |||
形式的客観説 | 代表的なライトノベルレーベルから刊行されているものをライトノベルとする説 | 基準として明確。 | いわゆるライトノベルレーベル以外から刊行されているものがライトノベルとして扱われるケース(例:戯言シリーズ)を説明することが困難。 | |||
実質的客観説 | 形式的客観説+他の基準(読者層やカバーイラストなど)によって幅を持たせる説 | 形式的客観説よりも実際的な判断をすることが可能。 | 他の基準を持ち出すことで客観性が失われる。その基準の設定の仕方によっては読者主観説や作者主観説と変わらなくなる恐れあり。 | |||
総合判断説 | いわゆるライトノベルと呼ばれている作品群から共通している点を抽出し、それらの含有率からライトノベル度を判断する説(参考:ライトノベル度診断表(web版))。 | 現実に即した結論を導きやすい。 | 煩雑。”ライトノベル度”という程度による判断は基準として曖昧。先にライトノベルというものがあってそこから要素を抽出しているのであれば定義として機能しているとは言えない。項目の選定の仕方によっては実質的客観説と同様の問題が生じる恐れあり。 |
ついカッとなってやりました。ちなみに私個人は実質的客観説(形式的客観説+『このライトノベルがすごい』などでラノベ扱いされてたらそれはラノベとして扱う説)を採用してますが、こだわりはあまりありません。
異論反論、あるいは他に有力説などありましたら気楽にコメントやトラバなどをいただければ幸いです。ばしばし追加・修正します。なお、上記の表はどちらかと言えば法律を学んだことのある方に笑ってもらうために作りました。ですので、そうした方面からのツッコミも大歓迎です。ご意見等ありましたらお気軽にお寄せ下さいませ。ばしばし追加・修正しますので(笑)。
【関連】ラノベ論とジャンル論の違い