マンガナツ100コメント(その7)

漫画ナツ100(フジモリ@三軒茶屋の場合) - 三軒茶屋 別館
今回を入れてあと3回です。
コメントその7です。
<マイナー系>
69)平成酔っ払い研究所/二ノ宮知子
のだめカンタービレ」でおなじみの二ノ宮知子の赤裸々な酔っ払い私生活を描いたエッセイマンガ。
「酔っ払い、かくあるべし!」とでも言うべき豪快な酔っ払いぶり。読むとなぜか、たけいの姿が目に浮かびます(笑)。
70)菫画報/小原愼司
やるときはやる。やらないときはやらない女子高生・星之スミレが主人公のぼんやり「非」日常学校生活マンガ。
レトロな画風とSF(すこしふしぎ)な物語が非常になじむ。主人公・星之スミレの自由奔放さも魅力的。
71)こぐまレンサロクニシコージ
謎の少女「こぐま」が現れる、「悪魔と契約してまで名作を生み出したい小説家」「愛犬を失った青年の前に突如現れた愛らしい少女」など、数々の美しくも醜い物語。
全ての短編につながりのある、良質なホラー。全てのピースがはまったときの快感がたまらない怪作。
72)月館の殺人/佐々木倫子
綾辻行人原作の「鉄っちゃん」ミステリ。生まれてから一度も鉄道に乗ったことのない主人公の女子高生・雁ヶ谷空海が祖父の遺産相続のため『稚瀬布発 月館行 幻夜号』に乗るのだが、その中で殺人事件が起こり・・・という話。
「館」ものでもあり、鉄道ものでもあるこのマンガ、意外と(←失礼)しっかりミステリーしているのでミステリファンも鉄ファンも、そして佐々木倫子ファンも楽しめる快作。
73)すべてがFになる/浅田寅ヲ
森博嗣ミステリィ小説『すべてがFになる』を漫画化。孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む・・・という話。
犀川先生がかっこよすぎるのが難だが(笑)、雰囲気はよくでている。マンガを読んで小説に、という流れでも可。
【小説書評】三軒茶屋本館 フジモリの書評『すべてがFになる』
74)女王の百年密室/スズキユカ
森博嗣のSF小説『女王の百年密室』を漫画化。200年後の未来、「クルマ」の事故で女王が統治する街に迷い込んだ主人公、サエバミチルとパートナのウォーカロンロイディ。幸福で平和な暮らしが営まれている、犯罪のないこの街で密室殺人が起こり・・・という話。
作者の繊細なタッチが茫洋とした物語の世界観と非常によくマッチする。マンガを読んで小説に(以下略)
【小説書評】三軒茶屋本館 アイヨシの書評『女王の百年密室』
75)シャーリー/森薫
「メイドを描かせたら日本一(←フジモリが勝手に認定)」の漫画家・森薫によるメイド短編集。
メイド萌えとは一線を画す執拗なまでのメイドの描き込みや、メイドと主人たちのやりとりの妙が満喫できる。同じ作者の代表作『エマ』も良いが、こちらもオススメ。
76)ドキばぐ/柴田亜美
漫画家・柴田亜美がゲームをしたりゲーム会社を訪問したりするエッセイマンガ。
超多忙なのに、仕事の合間にゲームをすると寝食を忘れるほどゲーム好きの作者の人柄がよく出ている。ゆるーい雰囲気もまた良い。
77)ぷりぷり県/吉田戦車
架空の県である「ぷりぷり県」出身の主人公が、他の県の人といろいろする「県」マンガ。
全国の都道府県が登場、『伝染るんです』の作者・吉田戦車によって良い具合に茶化されている。プチナショナリスト(郷土主義者)なら文句なくオススメ。ただし本気にして怒らないように。
78)闇狩人/坂口いく
漫画家を目指す高校生・間武士をはじめとする、法で裁けぬ悪を殺す「闇狩人」たちの活躍を描くマンガ。
現代版「必殺仕事人」。必殺シリーズが好きな人なら楽しめる。「さよなら絶望先生」内で「藤吉さんのクラスでなぜか一時期大流行したマンガ」として登場している(笑)。
79)機動戦士ガンダムさん/大和田秀樹
シスコンのシャア、へたれのアムロなど原作ファンなら怒り出すこと請け合い(?)のガンダムパロディマンガ。
原作を(あまり)知らなくても楽しめる。登場キャラの壊れっぷりが面白い。
80)猫田一金五郎の冒険/とり・みき
「斜めすぎる屋敷の犯罪」「Y2Kの悲劇」など、ミステリ好きにはたまらないネタ満載のパロミステリ漫画。
原作を知らなくても楽しめるが、知っている人はもっと楽しめる。京極夏彦との合作漫画もあるので、そっちのファンにもオススメ。