別館号外さんちゃ0156号

有川浩「二次創作のことについて」
作者自ら自作の二次創作についてガイドラインを書くというのが珍しかったのでメモ。

・「既刊・完結作品の既出エピソード」から二次創作をするのはOK。
・「未完作品から将来のエピソード」を二次創作するのはNG(既刊時点まではOK)。

「物語信者」(文字通り、「物語」を「信じる」者)であるフジモリとしてはこの線引きは分かるような気がします。
とはいっても、著作権そのものは出版社にあるんですけどね(笑)。
【関連】 清松みゆき「著作権に関する小文〜大根になぞらえて」
もちろん、モラルとルールは別次元に存在することもあります。「ルールに従ってるから」といって「モラルに反した行いをする」のは、「正しいこと」なのでしょうか?難しいところです。
(6/12補足)
ブックマークでCAXさんから質問があったので記載します。

“とはいっても、著作権そのものは出版社にあるんですけどね(笑)。”
あれ、著作権を出版社に譲渡するような契約なのかな?

ほとんどの文学賞では応募時に

受賞作品の著作権(出版権、ゲーム化権、映像化権、その他副次商品化権を含む)は、株式会社○○に帰属します。

という記載がありますので、少なくとも受賞作品の著作権は出版社です。(応募している段階でこの条件を認めていることになります)
次作以降、著作権が著者自身にある契約を締結しているかは不明ですので想像の域を出ませんが、作品募集の出版社のスタンスからすると自社の作品全ての著作権が出版社に帰属していると考えてよいものかと思われます。
(6/13補足)
アイヨシに補足してもらいました。さんきゅう>アイヨシ
三軒茶屋別館「難しき者。汝の名は著作権」



害獣対策に自衛隊活用 自民チーム、立法化方針(asahi.com)
これが立法化されていれば有川浩の某小説は半分ぐらいのボリュームになっていたかもしれません(笑)。