号外さんちゃ1072号@アイヨシ

 さっぱり分からねー。というのは竜王戦第4局のことでして、封じ手の3八飛はとりあえず分かるとして、その後の後手3二飛に対して2八飛って、それじゃ千日手じゃんってのが驚き。ですが、それに対して千日手路線に付き合わず3一飛とした佐藤棋聖の指し手にもっと驚き。COMならノータイムで2二飛と振り直すところでしょうけれど、こういうところが理屈では計りきれない人間同士の戦いならではということなのでしょう。
 とはいえ、この折衝は明らかに先手に分があったらしく、結局は渡辺竜王の完勝となりました。ちなみに、もし後手が2二飛としていたらそのときは千日手にする気はなかったということで、純粋な揺さ振りだったわけですね。何と老獪な(笑)。渡辺竜王恐るべし、です。これで2−2のタイスコアになりました。果たしてどっちが勝つのか、まったく分かりません。

 名作が遂に復刊という前評判につられて『キングとジョーカー』(P・ディキンスン/扶桑社ミステリー)を読みました。出たばかりの本ですので内容についてはとりあえず触れませんが、とても面白かったです。で、気になったのが作中に出てくるダーシー警視の名前です。どこかで聞いた名前だなぁ、と思ったら、『魔術師を探せ!』(ランドル・ギャレット/ハヤカワ文庫)の探偵役の捜査官がやはりダーシーという名前でした。偶然の一致と言えばそれまでかも知れませんが、どちらもイギリス王室に関わる事件で、同じ名前のキャラクタが捜査を担当するとなると何か理由があるんじゃないかと思わずにはいられません。多分、実在した人物か何かがモデルになってるのだろうと思いますが、ググってみてもよく分かりませんでした。この件について、何かご存知の方がいらっしゃいましたらお教えいただければ幸いです。もっとも、ホントにただの偶然なのかも知れませんけどね(笑)。

 ちなみに、罰ゲーム書評本については、既にリクエストされた2冊とも読了済です。ほったらかしにしているわけではないのでご心配なく。どっちもとても面白かったです。私信ですが借りてる本については「まだ未読だよ。へへーんだ」と開き直っておきます(笑)。