羽海野チカ『ハチミツとクローバー 10』集英社
美大を舞台にした、登場人物すべてが片思いという青春漫画の最終巻です。
この巻で物語が終わりますが、終わって「ああ、この物語は登場人物の成長物語であり、「片思いとは何か」というテーマだったんだな」と改めて感じました。
はぐ、竹本、忍、山田、真山、そして先生や野宮、全ての人が「片思い」を通じ成長しました。
最後の竹本の自身への問いかけ、
−−オレはずっと考えてたんだ
うまくいかなかった恋に 意味はあるのかって
消えて行ってしまう もの は 無かった もの と同じなのかって…(P104)
この問いに回答が見つかったことで物語が終わります。
すなわち、彼らの「片思い」と「成長」という「物語」が解決したからこそ「ハチミツとクローバー」という物語が完結できたんだと思います。
最後の6ページはこの漫画をここまで読んできた人なら涙無くしては読めないなぁ、と思ったりしました。
ともあれ、良質の物語が無事完結できたことに対し作者とその他もろもろに感謝。
うーん、青春かぁ…(遠い目)
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/09/08
- メディア: ペーパーバック
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