『もやしもん』13巻

もやしもん(13)<完> (モーニング KC)

もやしもん(13)<完> (モーニング KC)

 完結。
 農大という「非日常」の「日常」を描くモラトリアム漫画だけに、長く描こうと思えば長く描けるところを1年でばっさり完結させたのは潔いです。
 途中から「菌マンガ」というより「酒マンガ」になっていったり、酒マンガだけど連載当初と違って未成年の直保たちがお酒を飲まなくなったりと時代や作品を取り巻く環境で右往左往したような印象を受けますが、最後は彼らが出会った人々と醸した「縁」をしっかり描き、そして直保たちの小さくも大きい「成長」を描くことで見事な大団円になりました。
 「農」マンガという新たなジャンルを切り開いた、ある意味偉大な漫画かなと思います。おつかれさまでした。