新城カズマのgoogle論がめちゃめちゃ面白い
最近フジモリが楽しみに読んでいるのが、SF作家新城カズマ氏のblog。
●散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
そのなかでも、ここ数日は主にgoogleについての話題を取り扱っています。
きっかけはgoogleブック検索と著作権の訴訟問題が和解したことです。
日本の書籍全文が米国Googleブック検索に? 朝刊に載った「広告」の意味 - ITmedia NEWS
詳細は上記記事を読んでいただきたいのですが、これをきっかけに著作権のみならず、もっと大きな変動が起こる、と思考実験しているのが新城カズマ氏の記事です。
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その00】 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その01】 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その02】 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その03】ダーントン随想(の新城カズマ式要約) - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その04】もしくは、トウィーグル時代へようこそ Welcome to the TweegleEra! - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その05】:「労働? それ美味しいの?」 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その06】:ラファイエットの子供たち、もしくは新たなるTweegle千年紀を礼賛してみるのこと - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
本来ならば完結してからご紹介するべきでしょうが、どーにも我慢できなくなってしまったのでご紹介。
googleがわれわれ社会に与える影響を経済の観点から分析し、SF作家ならではの視点で未来予測しています。
特に【その6】で、googleの登場により「出版」という既得権益は終焉を告げること、一方でTwitterはgoogleが苦手としている「事実・事象ではなく人間の感情をデータベース化すること」という側面を持っていること、という論を展開するところでは鳥肌が立ちました。
続きが楽しみですし、『サマー/タイム/トラベラー』でちょっとだけ話の出ていた「情報税」にも触れてもらえると面白いなー、などと思っています。
【3/22追記】
【その7】アップされました。わーい。
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その07】:「世界’を我が手に!」 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
これまた力作で、googleと著作権の因縁から「大陸法」と「英米法」という法体制の差異、そして「google覇権」の可能性について語られてます。
新書で出してもおかしくないぐらい良質なネタが、只で読める幸せを満喫しています。
【4/28追記】
【その10】以降への前ふりとして【その7.5】【その8】【その9】アップです。
●「そろそろ民主政を可視化しますんで」と Googleは言った(@インド)……もしくはわれら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その7.5】あたり - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その08〜11あたりの前フリ】:今回のGoogle×著作権問題、じゃあ現場の著作権者はどうすればいいの?と迷っている方のための早見表 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)*1
●われら銀河をググるべきやDo We Dare Google the Galaxy?【その09】:5月5日では早すぎる - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
【5/1追記】
いよいよgoogleへの「対抗策」が説かれます。【その9.5】【その10】アップです。
●【GGG09.5】速報&予測:和解案は改善されそうだし、されるべきだ - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●GGG10:スキャナーに生き甲斐はある、もしくはグーグル書籍サーチにちゃんと対抗する方法 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
【6/15追記】
タイトルもコンパクトになりました。【その11】【その12】です。
●GGG11:スキャナに生き甲斐はある・完結篇、ならびに「艦長! USS Googleがエンジン被弾、シールドも限界です!」の可能性 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●GGG12:「将軍、グーグル・ジャマー・キャンセラーを開発しました!」 - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
【7/15追記】
書物の死、「絶版」がなくなる可能性についての考察。【その13】です。
●GGG13:絶版郷便りLetters from Thats-outa-printia、あるいは書物アポトーシスについて - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)
●GGG13.5:華氏451円、もしくは「じゃあ今後は書物を捨てる時も著者に補償金を支払うことになるのかしら?」と彼女は言った - 散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版)

- 作者: 新城カズマ,鶴田謙二
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 560回
- この商品を含むブログ (353件) を見る
blog上では中途半端に記事が終わっていますが、この内容に描きおろしを加えた本が出版されました。
●三軒茶屋別館 プチ書評 新城カズマ『われら銀河をググるべきや』ハヤカワ新書juice
blog記事を整理し、よりわかりやすくなっています。興味もたれた方はこちらの本を読むことをオススメします。

われら銀河をググるべきや―テキスト化される世界の読み方 (ハヤカワ新書juice)
- 作者: 新城カズマ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/07/24
- メディア: 新書
- 購入: 4人 クリック: 278回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
*1:項番飛ばしてしまったのでこの記事が【その8】です。