テレビドラマ『ハチワンダイバー』第3話感想

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  ( ゜∀゜)彡 おっぱい!おっぱい! 
  (  ⊂彡

 感想も何も、オッパイ以外に何を書けばいいのやら(笑)。前回の逮捕→釈放というシリアスな流れからオッパイ将棋ですからね。原作未読の方に一応説明しますと、今回のオッパイ将棋は原作にかなり忠実に再現されております。ハチワン伝説はここから始まったといっても過言ではありません。馬鹿なお話でどうもすいません。とはいえ、ホントにやるとは(笑)。しかしながら、漫画ならともかく実写となると少し引いちゃうのは私だけでしょうか。いや、笑わせてもらいましたけどね。
 原作に忠実だっただけに、漫画とドラマの違いというものを考えさせられる回でもありました。漫画の方は柴田ヨクサル独特の大コマ(1ページ1コマとか当たり前)に大フォントはとても泥臭いですが、それによって理屈抜きの迫力と”間”が生まれています。対してドラマの方は本当にテンポがいいです。セリフといいカットといいスイスイと進んでいきます。いかにもスタイリッシュな感じですが、一方で”溜め”がないので、原作厨的には決め台詞とかがちゃんと伝わってるのかが少し心配になってきます。ま、今回に限ればオッパイがすべてでしょうから別にいいんですけどね(笑)。
 それにしても、オッパイばかりで盤面があまりにも写らな過ぎです。将棋の面白さや将棋指しの凄さとかが疎かになり過ぎだと思いますが、それは次の文字山戦以降に期待したいです。



 オッパイ将棋は盤の外も上もほぼ原作どおりでした。二こ神対菅田の雁木戦は傑作なので簡単に紹介しておきます。

 二こ神得意の雁木の構えの基本図です。金銀の連結のよさとバランスのよさが自慢です。その反面、玉の堅さ的には見劣りするので、堅さ重視の現代将棋においてはマイナー戦法であることは否めません。もっとも、別に雁木封じの決定的な対策があるわけでもないので、しっかり指せばそれなりの戦果は期待できますし、マイナーであるがゆえに自分の土俵で戦えるというメリットもあります。”真剣”のように相手のことが分からない勝負では結構大きな魅力だと思います。

 ダイブ直前の盤面です*1。盤面の左側(菅田から見て右辺)は完全に二こ神に制圧されてしまってます。このまま圧力をかけられて入玉されては菅田に勝ち目はありません。そこで菅田は妙手をひねり出します(原作とは違って、△1二香の前に4筋での歩交換と1筋の端歩が入っています。原作よりもこっちの方が後の展開的にスムーズでよいですね)。
 ここで菅田は△1二香と指しました。それを穴熊狙いの手と判断した二こ神は▲7四歩として着々と入玉の準備を整えます。で、△1一玉に▲6八金。金を玉側に寄せる手ですが、結論から言えば悪手でして金は6七にするべきでしたね。ここで菅田は意表の一手。△1三角!。△1二香〜△1一玉は穴熊ではなくて、この端角からの中央突破が狙いでした。以下、▲5七銀△5五歩▲同角△5二飛▲9一角成△5五歩▲6七金△5六歩▲同銀△同飛▲同金△6八角成▲7七香△7五歩▲8二飛△7六歩▲3二飛成△9五銀まで(多分)。
 勝負そのものは菅田の快勝に終わりましたが、中盤までは二こ神と雁木の強さが存分に発揮された一局でもありました。マイナー戦法ではありますが、これを機会に雁木を勉強してみるのも面白いと思ったり思わなかったりです。
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*1:この盤面と以下の手順は一度見ただけのおぼろげな記憶のみを頼りに再現しました(録画しておけばよかったのですが)。間違い等がございましたら遠慮なくご指摘いただければ幸いです。ばしばし修正しますので