品切れゲームのうpとストリーキング

 現在pm26:00。寝る前に寝ぼけてコーヒーを飲んでしまい眠れなくなった罠(←アホ)。仕方がないので、羊の数を数える代わりにネットを巡回していて気になったネタについて考えることにしました。
はてなブックマーク - 品切れゲームをニコニコで見ることはゆるされるか? - Something Orange
 元記事の見出しは「品切れゲームをニコニコで見ることはゆるされるか?」ということで、見ることの是非が論点となっているように見えますが、ブクマコメントを見ると多くの方が混乱しちゃってるように思います。このお題にはふたつの論点があるのを忘れてはいけないでしょう。つまり、(1)品切れゲームをニコニコにうpすることの是非、(2)それを見ることの是非、のふたつです。
 たとえれば、ストリーキングとその目撃者の関係のようなものです。素っ裸の女性が街中を歩いていたとして、それをまじまじと見ていた男性が罪に問われることはありません。しかし、その女性は公然わいせつ罪などの罪に問われます。つまり、女性の行為の是非と男性の行為の是非は別問題なのです。
 これと同じことが上記の問題についてもいえます。(2)の問題について、是か非か悩む方は多いでしょう。しかし、そこで悩みすぎるがあまり(1)の論点があることに気づかずに区別しないでいると、(1)の方の是非までが怪しくなってきます。言っておきますが品切れゲームのうpは明らかに著作権法違反です。(2)の論点で見ることを肯定する結論に達したからといって、そこから直ちに(1)の行為が肯定されるわけではありません。
 私はエロゲをほとんどやらないのでよく分かりませんが、一口に品切れといっても様々なケースが考えられます。売り上げの不振、権利関係のゴタゴタ、製作者のポリシー、プライバシーの侵害や公序良俗違反といった内容面での欠陥などなど。エロゲに関わらずこうした問題はいろんなところであります。「手に入らない名作だから」という理由がそれらすべての要因をクリアできるものとして容認できるのかといえば、私はノーだと思います。
 ちなみに、(2)についても私はイエスとはいえません。いや、著作権違反の行為なのかどうかは実際に見なきゃ分からないので見ること自体を否定することはできないのですが、それがパクリ(複製権や公衆送信権の侵害とか)だったらやっぱりねぇ。だって、品切れだからフリーで見てもいい、って論法だと、品切れになったらフリーで出回るんだから買わなくてもいいや、という理論が成り立っちゃいますからね。それにストリーキングの場合もそうですが、見てくれる人がいるから見せたくなってくるわけで、大声で「見てもいい」っていっちゃうと、見せたくなる人を刺激してそれを助長してしまいます。そういうのは文化保護の観点からは程遠いスタンスだと思います。
 いずれにしましても、論点は整理して考えた方がよいと思います。