雑文

ライトノベル読みは6月の創元推理/SF文庫に注目すればいいと思うよ。

東京創元社のサイトからライトノベル読みの方向けの小ネタを3つほどご紹介。 その1 理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫)作者: 似鳥鶏出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2007/10/31メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 147回この商品を含むブログ (15…

「リアリティ」についての雑感

ネットで「リアリティ」というフレーズが用いられる時は、いつもカギ括弧付きの言葉として扱われがちですね。 それは、「リアリティ(reality)」が「現実感」の英訳であり、そしてrealityは現実感としか訳せないという誤った思い込みから来ていると思います…

大事なのはフランス料理の材料じゃない、その精神です。

美味しんぼ (2) (ビッグコミックス)作者: 雁屋哲,花咲アキラ出版社/メーカー: 小学館発売日: 1985/05メディア: コミック購入: 3人 クリック: 19回この商品を含むブログ (7件) を見る 『美味しんぼ』の2巻第4話には「日本の素材」というお話が収録されていま…

ミステリとライトノベルの相性について

富士見ミステリー文庫が終了してしまったそうです。 ・http://www2e.biglobe.ne.jp/~ichise/d/2009/0318.html ・富士見ミステリー文庫追悼の辞・レーベル編 - SSMGの人の日記 ライトノベルというのは何でもありのジャンル*1とされていますが、実はミステリと…

竜騎士07が語る”探偵小説とミステリー小説”について

竜騎士07:いろいろと筋が合わないよね。それでまた、読者によってある程度見解が分かれているし。あれこそミステリーですよ。読んだ後、我々に思考を楽しむ余地を与えないミステリーというのは、個人的には探偵小説だと思っています。作中の登場人物が勝手…

新城カズマのgoogle論がめちゃめちゃ面白い

最近フジモリが楽しみに読んでいるのが、SF作家新城カズマ氏のblog。 ●散歩男爵 Baron de Flaneur (Art Plod版) そのなかでも、ここ数日は主にgoogleについての話題を取り扱っています。 きっかけはgoogleブック検索と著作権の訴訟問題が和解したことです…

第15回電撃小説大賞4作品に見るラノベにおける挿絵の役割

第15回電撃小説大賞4作品を読んでみたのですが、各作品での挿絵の用いられ方がそれぞれ面白いと思ったので簡単にまとめてみました。 『パララバ―Parallel lovers 』の場合 パララバ―Parallel lovers (電撃文庫)作者: 静月遠火,越島はぐ出版社/メーカー: ア…

ジャンプで推理物といったら

●「ネギま!」赤松健が「バクマン。」を日記で語ったと話題 :にゅーあきばどっとこむ 「真城最高=異常に絵が上手い、パラレルワールドの大場つぐみ氏」で、 「高木秋人=容姿的にも成績的にも、理想的な境遇の大場つぐみ氏」という ことです。(もちろん川…

さまぁ〜ずのコントにおける「伏線回収」と「時系列シャッフル」

唐突ですが、フジモリはさまぁ〜ずの大ファンです。 TVでのさまぁ〜ずは三村の「○○かよ!」というツッコミと大竹の独特なボケが目立っていますが、彼らの真髄はコントだと思ってますし、実際彼らのコントライブは非常に面白いです。さまぁーずの二人は最近…

菊池寛・浅田次郎・阿佐田哲也の語る「ギャンブル論」

当blogにも競馬予想コーナーがあるとおり、フジモリは競馬をはじめギャンブルを多少、というより多々(笑)嗜んでおります。本館では競馬論を語ったり(現在はコンテンツが残っていませんが)麻雀論も書いたりしていました。読み返すと青臭さ全開でけっこう…

本日の査収物

クラシカル・ナウ・オペラアーティスト: オムニバス(クラシック),カラス(マリア),ジャルスキー(フィリップ),ギャレット(レスリー),ヘンドリックス(バーバラ),ボストリッジ(イアン),鈴木慶江,ブレンデル(ヴォルフガング),カバリエ(モンセラート),アンヘレス(…

誤字脱字の指摘は嬉しい

昨日の記事にかぶせるようですが、コメントについて。 当blogも心地よい頻度でコメントをいただいていますが、しばしば事実誤認、誤記、誤字脱字のご指摘を受けます。 実はこのご指摘、フジモリは非常にありがたく思っています。 なぜなら、誤字脱字に気づく…

コメント承認制に対する一私見

●もうコメント欄を承認制にしますよ。みなさんもそうしたほうがいいですよ。: 極東ブログ 新城カズマ氏のブクマ経由で拝見。 実は、当blogも昨年半ばからこっそりコメント欄を承認制にしています。 これはフジモリの独断で、アイヨシは「別にしなくてもいい…

過去記事の再利用としての批評

上記のフジモリの記事に便乗して雑文を少々。

過去記事を自薦したっていいじゃない

当blogが開設して3年目。おかげさまで、数々の記事をニュースサイト様に取り上げていただいています。 そんななか気付いたのは、一度埋もれた過去記事が注目を受けることはほとんど無い、ということです。 これは日々記事が流れるblogという形式上仕方が無…

「被著作人権」に至るたった幾つかの冴えてないやりかた

フジモリが以前書いた記事「絶望した!現実とフィクションの区別がつかない大人たちに絶望した! - 三軒茶屋 別館」を新城カズマ氏にブクマしていただきました。わーい。 ●はてなブックマーク - sinjowkazmaのブックマーク 返歌として、「被著作人権」につい…

失敗から経験値が得られるRPG

ソード・ワールド2.0 ルールブック I (富士見ドラゴン・ブック)作者: 北沢慶,グループSNE,輪くすさが,真嶋杏次出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2008/04/19メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 89回この商品を含むブログ (129件) を見る●失敗のみを経験値…

”文学少女”の三題噺と小説のプロットについて

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)作者: 野村美月,竹岡美穂出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2006/04/28メディア: 文庫購入: 20人 クリック: 312回この商品を含むブログ (602件) を見る ”文学少女”シリーズ本編における文芸部の部活動と…

夢野久作が挿絵と闘った話

脳Rギュル ふかふかヘッドと少女ギゴク (ガガガ文庫)作者: 佐藤大,わんぱく,夢野久作出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/07/18メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 155回この商品を含むブログ (39件) を見る ガガガ文庫の作品には、”跳訳”と呼ばれる試みが…

「黙ってろ」といわれると何かいいたくなる

・12月13日(土)ザコは黙ってろの巻 - 書評王の島 ・12月15日(月)ザコは黙ってろ2の巻 - 書評王の島 ∩___∩ | | ノ\ ヽ | / ●゛ ● | | | ∪ ( _●_) ミ j 彡、 |∪| | J / ∩ノ ⊃ ヽ ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ / ……まあいいや。書…

青空文庫で読む探偵小説論

最近、青空文庫の探偵小説関連のテキストがかなり充実してきています。そこで今回はその中から探偵小説(推理小説)論(エッセイ・小文を含む)を自分メモついでにまとめてみました。 作家 作品 芥川竜之介 ポーの片影 井上良夫 J・D・カーの密室犯罪の研究 …

小説の映像化についてあれこれ

よつばとアニメ(あずまきよひこ.com)を読んで、小説の映像化について、古くはどのようなことが言われてきたのか少々興味が沸いてきましたので、青空文庫の中から落穂拾いめいたことを。 そこで問題は映畫と文藝的内容との關係如何と云ふことになつてくるが…

あずまきよひこが「あずまんが大王」アニメに関する噂を否定

●http://azumakiyohiko.com/archives/2008/12/05_0932.php あずまきよひこが自身のブログで「『よつばと!』がアニメ化されないのはあずまんが大王の出来がアレだったから」という噂を否定されています。 作者自ら否定するぐらい噂が広まっているのでしょう…

原作の文学的表現をアニメ化する際の苦労と工夫

とある魔術の禁書目録(インデックス) (電撃文庫)作者: 鎌池和馬,灰村キヨタカ出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2004/04/10メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 250回この商品を含むブログ (369件) を見る銀河英雄伝説〈6〉飛翔篇 (創元SF…

木々高太郎と野村美月の『文学少女』

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)作者: 野村美月,竹岡美穂出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2006/04/28メディア: 文庫購入: 20人 クリック: 312回この商品を含むブログ (602件) を見るマイ・ベスト・ミステリー〈4〉 (文春文庫)作者: …

書評と感想の違いについてつらつら語ろうとしましたが失敗しました。

うちはこう見えて一応書評サイトなので(笑)、たまには書評とは何かについて考えてみたいと思います。 (以下、無駄に長々と。)

たまには書評サイトとして書評について考えてみる。

うちはこう見えて一応書評サイトなので(笑)、たまには書評とは何かについて考えてみたいと思います。 (以下、無駄に長々と。)

歴史小説や時代小説などについての雑文

歴史ミステリと時代ミステリ 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)作者: ジョセフィン・テイ,小泉喜美子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1977/06/30メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 21回この商品を含むブログ (71件) を見る 歴史小説と時代小説の区別…

公私二元論とセカイ系と公共哲学

公共哲学とは何か (ちくま新書)作者: 山脇直司出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/05/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 25回この商品を含むブログ (50件) を見るザンヤルマの剣士 (富士見ファンタジア文庫)作者: 麻生俊平,弘司出版社/メーカー: 富士…

ミステリと民主主義

ミステリーの社会学―近代的「気晴らし」の条件 (中公新書)作者: 高橋哲雄出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1989/09メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログ (9件) を見る推理小説作法―あなたもきっと書きたくなる (光文社文庫)作者: 江戸川乱歩…